日本唯一の砂漠(大島町)
伊豆大島に来たら、ぜひ「砂漠」に足を運びましょう。
車でいくなら、この「月と砂漠ライン」から。
観光名所の道路にしては、(途中すれ違いスペースは何か所か用意されているものの)行き違いができない道が続きます。
覚悟しましょう。
車でいけるところまでいったら、あとは徒歩です。
砂漠なんてどこに?と思いながら細い道を進みます。
少し視界が開けてきました。
目の前に海が。
澄み切った空に真っ黒な大地のコントラストが見事です。
この黒い大地は、スコリアの黒。
ここは、1952年に三原山に激突し、乗員乗客37名が犠牲となったもく星号の墜落場所でもあります。
羽田発、大阪経由福岡行の日本航空の飛行機でしたが、米国の占領下だったため操縦していたのはアメリカ人でした。
左手に三原山の内輪山がみえてきました。
このあたりにくると遮るものがない場所で、ものすごい強風です。
第1展望台、ここまでは余裕です。
ここは、実は、国土地理院の地図上、日本で唯一、「砂漠」と記載されている場所なのです。
この日は20mを超えるようなその場にとどまっているのも難しいような強風。
油断すると転げ落ちそうでした。
あまりに風が強すぎて植物がとどまることが難しいし、またスコリアの層ですから水が下へ下へと浸透してしまいます。
それで砂漠状になっているんですね。
第2展望台に到着。
三原山の中では、ここは外輪山の位置づけです。
これがこの山のピーク、櫛形山標高670mです。
風がすごすぎて長くはとどまっていられません。
これが伊豆大島の通称、裏砂漠、の景色です。
三原山からの噴石も多数転がっていました。
櫛形山からの三原山。
ここからは噴火口はみえません。
ここは外輪山なので、三原山までの部分はカルデラの位置づけです。
さて、30分程度のトレッキングのつもりできたら、思わぬ暴風と寒さなので、身体が動かなくなるまえに下山しましょう。
平成31年4月
弁護士 永野 海