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津波避難すごろく

津波避難すごろく(2020.3.16版) ←PDF版ダウンロードはこちら
注)津波避難すごろくは、現在認定NPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴ様のデザイン支援を受け改訂中ですが、ワークショップをご希望の方はいつでもお問い合わせ下さい。

津波避難すごろくについて

私が東北の被災地で心に決めたことは、絶対に子どもたちの犠牲を無駄にはしないということです。

それは、東日本大震災から正しく学び、次の自然災害から命を守ることです。

東北の子どもたちから未災地の子どもたちへと命のバトンをつなぐことです。

石巻市立大川小学校、女川町の七十七銀行、日和幼稚園、野蒜小学校、閖上、釜石、山元町の自動車学校・・・。

根底に共通するのは何でしょうか。

「いまここで○○が起きたらどうするか」
「ここにはどんな危険があるか」

ということを、①常日頃から、②自分の頭で、③本気で考えておくこと。

私はこれが本当に大切な出発点だと感じていて、これをしていたかどうかが、自然災害から命を守る確率を大きく左右するように思います。

・この学校にいるときに地震がおきたら?
・家にいるときなら?
・通学途中なら?
・あの公園で遊んでいるときなら? 

具体的に考えるためには、実際に自分の足で歩いて自分の頭で様々なことを考えること、地図をみてみること、自分で調べてさらなる情報を得ること、全てが必要です。

この「津波避難すごろく」は、その最初のきっかけにすることができるツールとして作りました。
日頃防災にあまり縁がない子どもからお年寄りまで誰もが参加できるようにゲーム形式にしています。
津波避難すごろくの意義・目的は主として3つありますが、それぞれがゲーム進行の前半、中盤、後半に対応しています。

1つめ(前半)は、様々な選択肢と危険が散りばめられたすごろく版の上で、実際に、自分の頭と手を使って津波避難を体験してもらうこと。

2つめ(中盤)は、同じテーブルの仲間の意見や他のテーブルの発表を聞くことで、津波避難について知識と考えを深めること。

3つめ(後半)は、解説を聞いて、東日本大震災ではどんなことが起こったのかを正しく知り、自分の命を守るにはどうすればよいか考えてもらうことです。

すごろく前半。

子どもたちには、限られた時間の中で、チームで話し合いながら、「ここに逃げようか?」「いや、ここにはこんな危険もあるなあ」などと自分たちの頭で考えて、チームとしての避難ルートと避難場所を決定してもらいます。

実際に子どもたちにやってもらうと、小学校4年生、5年生が中心でも、大人も驚くような、高い津波避難力、危機察知力を感じさせる発表を次々にしてくれました。

「この山は確かに高いから避難するのにいいけど、海や川に近いから選択しませんでした」

「一度すぐ近くのこの建物まで逃げて、様子をみてから、大丈夫そうなら近くのもっと高い山に逃げることにしました」

「津波のあとしばらく水がひかないかもしれないので、大人と一緒に避難して水と食料のアイテムも持っていきました」

この津波避難すごろくには、「正解」はもうけていません。

津波から逃げないといけない場面は、いつ、どんなときにやってくるかわかりません。教科書的な「答え」や「知識」だけ頭に入れていても、必ずしも、津波から命は守れません。

このすごろくを通して、東日本大震災で何が起こったのか、まずは、「事実」を知りましょう。そして、津波に関する正しい知識のもとで、自分の頭で考えることの大切さや難しさを学んでもらいたいと思います。

このすごろくは、その最初のきっかけにすぎません。すごろくをしたあと、実際に、「いまこの場所で地震が起こったら?」を想定した、避難の訓練を機会あるごとにしてください。家にいるとき、友達と遊んでいるとき、電車に乗っているとき・・・。

実際に訓練をして、はじめて、逃げる一歩目の足がでるようになります。知識だけでは、地震がきても、人の足は動きません。

各地の小中学校、子どもたちの防災行事などお声がけをいただければ喜んでご協力しますので、ご関心があればご一報下さい。(mail@naganokai.com)

静岡新聞令和元年7月28日記事へのリンク


(静岡新聞2019年7月28日朝刊から引用)

津波避難すごろくで使うスライドの一部 
*実際のワークショップでは動画なども使います

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