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富士山の宝永火口(御殿場市)

富士山の南東側にある宝永火口です。

1707年(宝永4年)、南海トラフ巨大地震(宝永地震)の49日後に噴火してできました。

 

富士山は、日本海溝から潜り込んだ太平洋プレートが引き起こす火山です。富士山の地下100数十km付近に沈み込んだ太平洋プレートがマントルを溶かしマグマを作り、富士山の地下数十キロの場所にマグマだまりを作っています。

富士山の内部にはかつての富士山の山体が3重に重なっています(X線でみてみたいものです)。外からみえる富士山は、新富士火山と呼ばれる1万年ほど前から活動していえる非常に新しい火山です。

富士山は都合4層構造(4階建て)の火山ということです。

 

(静岡大学防災総合センターHPから引用)

富士山は、現在もフィリピン海プレートに北西方向にぐいぐいと押されています(より直接的にはフィリピン海プレートに押された伊豆半島に押されています)。

富士山は、伊豆半島から北西方向にぐいぐいと押されているために、富士山には、北西方向から南東方向にかけてほぼ一列に割れ目ができています。

割れ目ができると地下のマグマだまりから上昇しやすい割れ目に向かってマグマは移動するため、この一直線に富士山の側火山は並んでいます。

 

この宝永火山もその1つ。富士山の南東斜面の割れ目から噴火したものです。

富士山はこの1000数百年でも、平均すると100年に一度以上のペースで噴火しています。

前回のこの宝永噴火からは300年以上が経過していますので、いつ噴火してもおかしくありませんし、南海トラフ地震など巨大な地震があれば噴火が誘発される可能性もあります。

富士山が今日噴火してもおかしくない火山だということを知った上で、登山など富士山とつきあっていきましょう。

2019年8月

弁護士 永野 海

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