伊豆大島の北西部、大島空港の近くに赤禿(あかっぱげ)という場所があります。

 

場所はこのあたり。

 

拡大するとこんな感じ。

 

 

赤禿に向かうこのアスファルト道は車でいけないので、車はサンセットパームラインのどこかに駐車し、歩いて向かいます。

 

 

太平洋に流れ込む溶岩とスコリア丘の崖。

 

この地区ではたくさんのスコリア丘がみられます。

 

植物が根付いていない場所には、スコリアが顔を出していますね。

 

つい最近、3400年ほど前に、この付近で三原山の側火山が噴火しました。

その際に降り注いだマグマのしぶき、真っ黒なスコリアが積み重なって複数のスコリア丘が生まれました。

プリンのような円錐台形をしているのは、スコリアが次々に上から落ちてきて下から積み上がったときに、この安定角を超えて積まれたスコリアは不安定で傾斜を転がりおちるため、最終的には、傾斜30度の部分だけが残るからです。

 

 

スコリア丘は日本にいくつもあっても、このような切通しで、スコリア丘の内部の断面を見られる場所はそれほど多くありません。

貴重な場所です。

 

スコリア丘の上からの景色。

海の透明度が素晴らしいですが、風の強い日は特にお気をつけて。

 

さて、切通しの中に入ってみましょう。

 

 

内部はスコリアが同じように堆積しています。

黒い部分と赤紫の部分がありますね。

 

さわるととげとげしていて油断すると手を切ってしまいます。

マグマが発泡しながら、溶岩のしぶきとして飛び散るので、中にはたくさんの隙間が空いています。

そのため、軽いんですね。

 

スコリアがもともと黒いのは、三原山のような玄武岩質の溶岩から生まれるからです。

これに対して、ケイ酸の成分が多い流紋岩質の溶岩からは白い軽石が生まれます。

どちらもマグマの発泡により穴があいていて軽いですが、軽石よりはスコリアの方が普通は重いです。

これは、流紋岩質のどろどろの溶岩の方が、噴火の際に大きな爆発をしますので、その分、流紋岩質の溶岩からできる軽石のほうが、石の中にたくさん穴があいているからだと考えればよいです。

 

このようにスコリアが赤いのは、中の鉄分が酸化しているからです。

高温のまま酸素を得てしっかり燃焼したため、赤くなっていきます。

 

伊豆大島を訪問の際は、大島空港近くの「ぶらっとハウス」で大島牛乳のアイスクリームを食べたついでにでも寄ってみてください。

 

平成31年4月

弁護士 永野 海