沖縄本島の津波石?カサカンジャー(糸満市)
沖縄半島の南端部、糸満市の荒崎海岸には、カサカンジャーと呼ばれる謎の物体があるそうです。
まさに沖縄本島南端。
いくつか調べた記事を頼りにいけるところまで車でいき、その後は以下のように徒歩で探検です。
ハブ大丈夫か、と若干不安になりながら歩くこと数十分。
なにか見えてきました!
これは、UFOの化石? それとも巨大キノコか???
いや、どちらでもなく、琉球石灰岩の岩塊です。
反対側に回り込んでみました。
下側の石に、上側の巨大な岩塊が乗り上げています。
下の岩とは一体ではなく、別々の石が乗り上げているだけです。
カサカンジャーの南側、太平洋に打ち付ける荒波。
カサカンジャーの起源には諸説ありますが、1つにはこれは過去の津波によって運ばれた津波石であるという説。
ほかには、過去の台風時の高潮が運んだという説など。
いずれにせよ、大きな波の力によりこの琉球石灰岩の高所まで運ばれたことは間違いなさそうです。
この岩塊自体は、波の浸食により作られたノッチの上部が崩落したものではないかと解説されています。
こういう波で浸食されキノコ状になった上の部分が崩落したものとのことです。
いずれにせよ、おそらく沖縄でもほとんど知られていないのではないかというこのカサカンジャーの存在が、沖縄のかたの津波や高潮などの自然災害への意識を高めるきっかけになればと思います。
令和2年1月
弁護士・防災士 永野 海