玄武岩の柱状節理です。

こういう展示の仕方ははじめてみました(自然界ではそれこそ柱のように立っています)。

 

六角柱に近いですね。

こういう珍しい展示物が入り口の前からはじまるのが、、

 

つくば市にある産業技術総合研究所の地質標本館です。

無料で誰でも見学できます。

館内の興味深い展示物をみてみましょう。

 

糸魚川静岡構造線の断層面を切り取った標本です。

まさに地質標本館。

 

このスケッチを参考に、先程の標本をみて、断層の動きがわかりますか?

なかなか難しいですが、⑥、⑦、⑧あたりは、本来、中央と右側とが一直線に並んでいたのに、断層が動いたことによって、中央の部分が上にずれてしまっているのがわかりやすいのではないでしょうか。

 

ピンク同士、青同士は本来つながっていたものと思われます。

それが赤矢印の断層運動によりずれていることがわかります。

 

1階でもう1つ目立つ展示がこれ。

巨大な褶曲地層です。

 

実は実物はこれ、レプリカの展示です。

いつかこの石巻市、牡鹿半島にある実物をみたいものです。

 

レプリカでも一見の価値がある大迫力です。

 

これも面白い。

水月湖の年縞(地層みたいなもの)です。

年縞については、詳しくはこちらをご覧ください。

http://naganokai.com/10mannensi/

 

あるいはこちらをご覧ください。

 

年縞の縞模様をみると、白い堆積物があるところえは、洪水が起こったことなど様々なことがわかります。

縞々を1つ1つ数える大変な作業です。

年輪みたいです。

 

続いて2階へ。

宇宙船みたいです。

 

火山フロントがよくわかります。

火山ができるラインは海洋プレートの潜り込みラインに沿って一直線です。

 

こちらは九州の火山フロントのライン。

いま一番熱いところです。

 

こちらは活断層のライン。

もちろん判明していない活断層の方がずっと多いでしょう。

 

静岡周辺はこんな感じ。

富士川断層、不気味です。

 

中央構造線がいかに大断層かわかりますね。

 

構造線だけにフォーカスするとこんな感じ。

糸魚川静岡構造線もみえています。

 

このスケールで地質図を見る機会もそうないです。

 

続いては、世界のプレートの潜り込み場所がわかる一覧。

エメラルドグリーンに光ったところがそうです。

 

南米の沖合です。

この東太平洋中央海嶺(南北のオレンジのライン)で、日々、太平洋プレートが生まれ、ベルトコンベアーのように日本列島に移動してきています。

 

続いて、長野県白馬村の神城断層の剥ぎ取り標本。

 

この四角の部分を剥ぎ取った標本です。

 

先程と同様、スケッチを参考にすると、どことどこがずれているか部分的にわかりますよね。

 

火山コーナーもあります。

日本の代表的な火山から噴出された岩石が数多く展示されていました。

 

火砕サージ堆積物の現物。

 

最後はこちら。

仙台平野でみつかった、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)と貞観地震のそれぞれの津波堆積物がわかる剥ぎ取り標本です。

 

上が3.11の津波堆積物、下が869年の貞観地震の津波堆積物です。

 

*津波堆積物はその後表面から侵食されますのでこの地層にみられる堆積物の幅=津波の規模、ではないことに注意が必要です。

産総研はこの仙台平野などの地層調査などから、2010の段階で、貞観地震の規模(すなわち同規模の津波が今後もくること)を明らかにしていましたが、東日本大震災発生段階では具体的対策に結びついていませんでした

具体的には、たとえば、次のような調査結果がでていました。

①貞観地震の津波堆積物は、石巻では今の海岸線から5km以上内陸で発見(津波自体はさらに1~2km内陸までいきます)

②仙台平野では内陸4kmの場所まで堆積(3.11の津波堆積物の位置と同程度)

③貞観津波以前にも3回、貞観後も少なくとも1回の津波浸水が存在したことが推定される

 

以上、地質標本館をご紹介しました。

茨城県に行かれた際は、ぜひ足を運んでみてください。

 

平成30年8月訪問

弁護士 永野 海