地球・生命 138億年の進化(宇宙の誕生から人類の登場まで、進化の謎を解きほぐす)

谷合 念

宇宙の誕生から現在までの宇宙科学、地球科学を楽しく知りたい、学びたい人にとって、これ以上、親切でわかりやすい本はないのではないかと思います。

わずか全263頁で、しかもその半分から3分の1が挿絵や写真、図から構成されているにもかかわらず、一冊で宇宙の全てを学んだような錯覚に陥ります。それほど情報量が十二分に詰まっています。

章の構成は、宇宙の誕生と進化、地球の誕生と進化、生命の誕生と進化、人類の誕生と進化、という形で徐々にマクロからミクロに視点を移ながら、それぞれの分野の最新の知見が一筆書きに紹介されていきます。

著者が、科学者ではなく、科学系の仕事に従事しているわけでもなく、単に趣味として宇宙科学や地球科学を見つめていることが、文系人が読んでもわかりやすく、面白い書き物に仕上がっている秘訣ではないかと思います。

私の個人的な興味も関係していると思いますが、特に、第1章の宇宙の誕生と進化、第2章の地球の誕生と進化の章が秀逸です。

・宇宙はどのようにして誕生し、今の状態になってきたのか

・現在も膨張を続ける宇宙は今後どうなるのか

・地球誕生の瞬間はどのようなものだったか

・地球の構造とプレートテクトニクス理論について

写真や図を駆使しながら可能な限りわかりやすくまとめ、説明しようという著者の思いが伝わってきますので、特に、プレートテクトニクスの入門書としても最適だと感じました。

この本で、宇宙の成り立ちや地球の成り立ちや構造を学ぶと、(人によって捉え方は異なると思いますが)、いかに、私という人間が、偶然の偶然の偶然の偶然の積み重ねでいまこの地上に存在しているか、ということを痛感します。

そして、(特に悲観的な意味でもなく)、地球には必ず終わりがくるということ、そして仮に地球からの脱出を図ったとしても、宇宙も必ず終わりがくることが既にわかっていることを具体的に知ることで、ある意味、死ぬのがあまり怖くなるなるというか、人間の一生というのものを俯瞰してみることができるようになるようにも思いました。

最初から最後まで通して読む必要は全くなく、科学の辞典のように知りたいところだけ読むというのにも適した本ですので、電子書籍でダウンロードしておき、寝る前にちょろっと読みいつの間にか寝ている、という使い方をお勧めします。

写真や図をみているだけでも面白い本です。

平成29年12月読了

静岡市清水区 弁護士 永野海