先月の静岡県司法書士会さんでの災害講演について残しておきます。

今回担当させていただいた講演(研修)は,司法書士会館だけでなく,浜松のアクトシティ,沼津のプラサヴェルデ(昨年9月の災害シンポジウムを思い出します)でも同時中継していただいたので,東部,西部の先生方にもお聞きいただけたようです。ありがたいことです。

弁護士会と司法書士会というのは,場所によっては業際問題などでいろいろぶつかっているようですが,防災や災害対策をフィールドとする私にとっては,これ以上ない被災者支援の同志の方々です。

私が最初に東日本大震災の支援で避難所に入ったとき,仕切りもなにもない学校の体育館の床で生活されていた避難者の皆さんの手元には,とてもわかりやすい司法書士会作成の法律支援のパンフレットがありました。

すごいなあとも思いましたが,弁護士会もこんなパンフレットを作ってくれたら,被災者の方とのコミュニケーションもとりやすくなるのになあ,とうらやましく思ったものでした。

私が尊敬するまわりの司法書士の知人友人は,みなとてもとても長い間,気仙沼まで定期的に支援にいっていました。

また,静岡での私の活動の横には,いつも司法書士会の白井先生や増田先生がいます。

業際問題もなにもありません。

というわけで,今回の司法書士会さんでの研修での私の仕事は,「災害関連法令」「被災者支援」についてお話することでした。

しかし,どうしても最近は津波防災の話を聞いてもらいたいもので(士業の皆さんはすべからく家族,地域の防災リーダーになってもらいたいからです),90分という時間のなかで,無理やり津波防災も組み込ませていただきました。

その結果,

こういう研修になりました。

若干手抜をさせていただき,一部,当日のスライドをご紹介しながら振り返りますと,,,

士業の被災者支援にこういう3つの側面からそれぞれ全国の具体例をお話させていただいたり,

 

社協やボランティアさんらとの連携がいかに重要で,持続可能性のある支援体制につながるかという話をさせていただいたり,

 

いつものハッピーターン連携の提案をさせていただいたりしました。

 

災害関連法制の解説では,まず実際に熊本地震で適用された関連法をみていただいた上で,様々な災害関連法で可能になる支援内容について説明させていただいた上で,

 

特に被災ローン減免制度については詳しくご紹介し,

 

最終的には,鳥取地震の具体的事例を通して,今日の研修を受講された皆さんは,この被災者の方にどんなアドバイスができるでしょうかと問いかけをさせていただき,

 

いくつか具体的なアドバイスの形についてご紹介させていただきました。

 

後半の津波防災については,割愛します。

東日本大震災の津波訴訟の事例をとおして,この事例からわれわれは何を学び,何を平時から実践しなければならないのか,というお話です。

企業の防災対策の話としても大切な学びです。

 

南海トラフ地震が発生したとき,周辺からの士業の支援はかなり遅れるでしょう。

頼りになるのは,いま横にいる他士業の先生方です。

とくに人数が多く,被災者支援という概念ともともと距離の近い弁護士会と司法書士会がどれだけ強力なタッグを組めるかが,被災者の方々に寄り添う上で極めて重要なポイントになります。

 

今回は,こうした研修を企画していただくことで,また一歩,弁護士と司法書士さんのつながりが深まったと思います。

静岡県司法書士会の皆様,本当にありがとうございました。

 

平成30年2月講演 静岡市清水区 弁護士永野 海