陸前高田市長の防災講演会(於:静岡市)に足を運びました。

後悔には、あとで笑える後悔と絶対に消えない後悔があると言われ、自らも奥様を津波で亡くされ、また多くの職員を、あまりにも多くの住民を失われた市長の言葉は重いです。

市長の思いとして、この講演の地において、絶対に陸前高田のような、自分たちと同じような目に遭わないでもらいたいという強い思いを感じました。絶対に消えない後悔を抱えずにすむよう、被災地から学んでほしいということです。

市長の言葉をいくつかまとめておきます。

その1
最も後悔していることは情報の扱い方、具体的には、津波想定を鵜呑みにしてしまったこと。これを前提に、山に逃げず、楽な方法、高齢者の避難でもより簡単な方法である、強固な建物の2階、3階に逃げるという発想で訓練を続け、あの日もそうした避難をしてしまったこと。なぜ、情報を鵜呑みにせず最大限の避難をする体制にしなかったのか。

その2
いざというときに家族がどう行動するのか、どう連絡をとりあうのかを決めていなかった後悔。災害が起これば連絡をとりあうことは不可能。何も決めていないと、第1波の津波でそれぞれが助かっても、それがひいた瞬間に家族のことが気になり、パニックのなかで探しに行ってしまう。その後の第二波で多くの人が犠牲になってしまった。市長たる自分自身も何も決めていなかった。この後悔がないようにしっかり家族で話し合ってもらいたい。

その3
公務員が象徴的だが、災害が来ても逃げることが難しい。公務員である前に一人の人間、家族がある人間。災害がくる前に、災害直後に絶対にしなければならない最低限のことが何なのかをしっかり議論した上で、市民としっかり話し合った上で、最低限のことをすれば、一時退避して命を守れる体制にしてもらいたい。これは公務員だけに当てはまる話では全くない。たとえば消防団員も同じ。51名の団員が犠牲。水門を閉じる業務を行ったがそこで死んだのではない。過去の津波経験にとらわれ最後まで逃げなかった住民の説得をしているうちに犠牲になっている。

(備考)
消防団員さんといえば、来月も、静岡県消防学校で団員さんに授業を担当します。消防学校の授業といえば、どうやって市民を助けるか、という視点が当然主なわけですが、どうやってみなさんの命を守るのか、という視点を強くもって授業を行いたいと思いました。