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今月、沼津市の公式サイトに、静岡県弁護士会ニュース(沼津市版)が掲載されました。*写真はそのなかの「主な支援制度編」

静岡県弁護士会の災害対策委員会では、県内の複数の自治体との間で災害協定を締結しています。

誤解を恐れずにいうと、協定自体はどうでもよいのですが(協定自体で人が幸せになれるわけではありません)、弁護士会と自治体とが、大災害発生時の被災者に対してどのような支援を行うことができるか、ということを平時から話し合って、具体的な施策につなげていくことはとても重要です。

そうした平時からの話し合いをはじめる契機となるのが、災害協定、です。

自治体との話し合いによる最大の成果の1つが、地域に応じた災害時Q&A集の作成と事前配布です。

既に、弁護士会は、自治体の協力を得て、浜松市でも静岡市でも、災害時Q&A集(浜松市版)(静岡市版)を作成しています。

静岡市では、75ある、市内の災害時避難拠点施設(公民館、小中学校)の防災備品の中に、この静岡市版弁護士会ニュースが備蓄されています。避難所開設時に、弁護士が支援に入る前の段階から、支援情報などが避難者に周知されるようにするためです。

そうした災害連携のなかに、今回の沼津市HPへの弁護士会ニュース掲載は位置づけられます。

1つ1つの自治体ができることには限りがあります。大災害時、限られた人数の職員さんは様々な対応に手いっぱいで、被災者支援情報を市民に提供する、などということはとてもできる状況にはありません。

熊本地震をみればわかるように、支援情報提供どころか、り災証明の発行手続すらできない状況になってしまうわけです。

そこで、民間との連携がとても重要になります。

平時の自治体には、災害時と比べれば格段の余裕があります。様々な準備ができます。弁護士会と比べればお金もありますし、地域、住民からの信頼も桁違いにあります。広報力もありますし、自主防災会(町内会)とのつながりもあります。

そこで、支援情報は弁護士会が自治体の協力のもと作成し、自治体がこれを可能な限り事前周知に努める。

とても理想的で、かつ現実的な連携態様だと考えます。

今回の沼津市のサイト

http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/anshin/bousai/bengosikai/index.htm

をみると、沼津市の職員さんが、ご自身の言葉で、この災害時Q&A集の活用に言及されています。

弁護士会が、平成25年に本格的に自治体との災害連携、協議を開始したころには考えられなかったようなことです。

連携の歴史も3年目に入り、自治体と弁護士会の連携、信頼関係が深みを増していることを実感し、感慨深いです。

沼津市では、弁護士会の災害対策委員が防災会議にも出席しています。

これらは、日ごろから地道な活動を誠実に続けてこられた弁護士会沼津支部の災害委員の先生方の努力の結晶であり、また、沼津市の皆さんのご理解とご協力のおかげです。

被災時に、いち早く様々な支援制度が周知されることで、絶望の中にほんの少しでも希望の光が見えるようにするために、これからも努力を続けます。

 

静岡市清水区 中央法律事務所

弁護士 永野 海