災害支援活動を行う県域団体との情報交換会でお話させていただきました
恥ずかしながら,その存在も存じ上げていなかった,「災害支援活動を行う県域団体との情報交換会」にご招待いただきましたので,士業の災害被災者支援と他団体との連携についてお話をさせていただきました。
主催は県社協さん。欠席団体を除く当日の参加団体は以下のとおりでした。
1時間のお話と1時間の質疑応答の時間をいただきましたので,かなり幅広い説明をさせてもらえましたし,密度の濃い交流ができたのではないかと思いました。
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(当日参加団体)
静岡県社会福祉協議会,静岡県ボランティア協会,静岡県生活協同組合連合会,日本労働組合総連合会静岡県連合会,日本赤十字社静岡県支部,静岡県商工会青年部連合会,SeRV静岡,静岡第三同志会,市町社協(御殿場市,静岡市,藤枝市,島田市,牧之原市,御前崎市,掛川市,函南町,袋井市)
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私の現在の関心事は,無理のない,効果的で現実的な連携の模索です。
ハッピーターン連携と,亀田製菓さんの許可をとらずに,勝手に命名しました。
要は,支援者さんを弁護士などの士業が支援することで,マンパワーの問題を意識しつつ,なるべく裾野広く,息長く支援するということです。
より具体的には,
まさにこのイメージ図のように,たとえば社協の建物の中,ボラセンのなかなどに,常に様々な人が自由に集まれる場所を作り,気軽に情報交換,アドバイス交換ができるようにする,と。
士業は,可能な限りで,定期的に立ち寄り,前回訪問時からの間にたまっている支援者さんからの質問などにどんどん答えていく。
災害時の法律Q&Aみたいな書籍は,もうそのテーブルに置きっぱなしにする。ハッピーターンも置きっぱなしにする(笑)
こういうことを静岡でやりませんか,と,そういう提案をさせてもらいました。
静岡市では必ず実現すると(勝手に)確信しています。
問題は,どこまで静岡市以外の34の県内市町に広がるか,です。
そういう意味では,今日,たくさん市町社協さんがいらっしゃっていただけていたのは,大きな意味があったと思います。
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上記イメージは,ボランティアセンターが,これまでのがれき撤去や土砂出しのコーディネートの役割からどこまで役割を拡げられるか,という問題意識を前提としています。
ボランティアさんのもとにはたくさんの困りごとの声が届いてきます。
その声を聞き流さず,受け止める場所を作ることができるかどうか,です。
社協さんは,現実的には,人が足りません。ボラセンの仕事だけではなく,平時の通常業務だってあるわけです。
そのため,場所と交流しやすい,人が集まりやすい空間作り,声掛けなどには協力していただかないといけませんが,その事務局的機能を頼るわけにはいかないでしょう。
それを誰がやるのか。
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広島のように法テラスが士業連絡会の事務局機能を果たしているような特殊なところであれば法テラスに少し力を分けてもらうのがよいのかも知れません。
普通の都道府県はどうすればよいか。
本来,自治体が人と予算を割くべきところ。
平時からの意見交換が不可欠だと思います。
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情報交換会では,被災者支援チェックリストも配布させていただき,説明をさせてもらいました。
今回来られていた各組織は,それぞれ膨大な構成員,関係機関を抱えている団体です。
被災者支援チェックリストの周知につながればうれしいです。
静岡市清水区 弁護士 永野 海