富士宮市の危機管理監をご訪問し、災害協定に向けての打合せを行いました
写真は、今朝の富士宮市役所からの富士山です。
今朝は富士宮市役所を訪問し、危機管理監、危機管理局や市民生活課の皆様に対して、弁護士会が取り組んでいる自治体との災害協定、災害連携についてご説明させていただきました。
お忙しい中、富士宮市の皆様は、大変熱心に当会のお話しをお聞きくださり、富士宮市の市民に対して安心安全を届けたいという自治体の熱意を強く感じました。今日ご出席された危機管理局の職員さんの中には、大槌町に2年間赴任されていた方もおられ、今後むしろ被災地での様々なお話しをお聞きしたいと思いました。
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静岡には35の市町があります。弁護士会が市町と災害連携をしてできることは大きく2つだと思います。
1つは、弁護士会ニュース(災害時Q&A)の各市町版を作り、災害発生時に、すぐに市民が災害時Q&Aをネットや、避難所での掲示で見ることができるようにしておくこと。
災害時に被災者を支援したいと思う弁護士はたくさんいますが、弁護士が全ての避難所を直ちに訪れ支援を開始できるわけでもありません。また、私を含め、弁護士だからといって、被災者からのご相談に瞬時に正しく回答できるわけでもありません。
災害時に被災者が知るべき情報をあらかじめわかりやすく、網羅的にまとめておき、それを被災者がいつでも見れる体制にしておくことこそ、重要です。
被災直後の混乱、パニック、精神的不安の中で、最低限、今後の支援情報や身の回りの大切な情報だけは確保できているとすれば、ほんの少しかもしれませんが不安の解消につながる可能性があります。また、自治体の情報提供業務の負担軽減にもなります。
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もう1つは、弁護士と自治体の災害担当者さんが顔のみえる関係を作っておくことの重要性です。
日常生活を考えればわかるように、顔のみえる関係、すぐに電話やメールができる関係でさえあれば、問題が起こってもその場で一緒に相談し、考えれば大抵のことは解決できます。
顔が見えないがゆえに、相談したり、電話をすることを躊躇したり、遠慮したり、判断が遅くなったりすることこそがこわいことです。
だから、災害が起こったら、「どうですか?大丈夫ですか?弁護士を派遣しましょうか?」、逆に、「○○の避難所に弁護士さんを派遣してほしいです」、「こんなことで困っているんですが、なにかいいアイデアはないですか?」とお互いに気軽に話ができる関係を作るために、定期的な協議会は大切です。
富士宮市で災害連携がはじまろうとしていることに、とてもわくわくしています。
静岡市清水区 中央法律事務所
弁護士 永野 海